| (症状)膝関節の中で最も手術治療を行うことが多い靭帯損損傷です.対人プレーでの膝の外反、下腿(すね)の外旋強制(接触型損傷)や相手と接触しない場合でもジャンプの着地
・急激なストップ動作
・急激な方向転換など(非接触型損傷)で、「膝がぐらつく」「膝に力が入らない」「膝がぬける感じ」など膝崩れ(giving way)により、運動や人によっては日常生活に支障を来します.この靭帯は膝関節の下腿の前方移動と捻れの動きを制限する上で大変重要です.また、この靭帯には運動器受容体という神経の末端部分(神経終末)があり、膝がどの位置にあるかという位置覚や膝にかかる加速度などを感知しているといわれています.また、膝関節の軟骨や半月板などが長期的には傷んでくる可能性があるとされています.
(治療)ACL は血行が乏しく、細胞も増殖する能力が低いという問題があり、世界的にも切れた靭帯を取り除いて,新たに靭帯を作り直す靭帯再建術が主流となっています。関節鏡を用いてできるだけ小さな創で行います.移植材料としては、本邦では自家腱(自分の身体の他の部位から取ってきた腱)が多く用いられています.膝を曲げるための屈筋(ハムストリング)腱を取ってきて大腿骨と脛骨に作った骨の中のトンネル(骨孔)に移植する手術を行っています.この方法は世界的にも良い結果が報告されていて一般的な方法です.また、ACL は前内側束と後外側束との2方向の線維束から成り立っており、患者さんによっては2つの線維を作り直す二重束再建術も行っています.
(リハビリ)手術後、数日から徐々に体重をかけていき、3週で全体重をかけて杖なしの歩行をしてもらいます.3週前後で自転車漕ぎ、8週でジョギングを開始します。5−6ヶ月で軽い練習を開始し、8−9ヶ月頃よりスポーツ復帰としています。手術をしない場合は手術の後以上に筋力強化が重要です。健側の80%以上がスポーツ復帰の指標です。ただし、テーピングや装具が必要です。
(スポーツ復帰)8-9ヶ月
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